京阪本線「土居」駅のそばの住宅密集地。北西以外は建物に囲まれた”まちなか”。閉塞的といえるこの立地に、プライバシーを守りながら光を取り入れる。驚くほど開放感を味わえる住まいを完成させました。
玄関ホールからLDK、サンルームまで続く長い吹抜けは光の通り道。落葉樹のシンボルツリーを植えた中庭を囲むようにリビングとサンルーム、寝室を配している。リビングやサンルームの上部はトップライトを設けて空からの光も。太陽の位置をシミュレーションし、空気の循環まで考えられた設計だ。縁側感覚のサンルームは陽だまりの中でくつろげるスペース。床や壁の白い色が光を反射してより明るく過ごせる。そして将来的にワンフロアで生活が完結できるようなレイアウトを取り入れた。
交野市星田。この豊かな自然が残る静かな住宅地に、最大高低差が1.6mある三角形の変形地を選択。ここに住空間に広がりをもたせながらも庭を楽しめる住まいを設計。悪条件を活かし、メリットに変えた。
ビルトインガレージからフロアを昇ると、大きな勾配天井の吹抜けを設けた21帖超のLDK。天井へと、また庭のウッドデッキへと視界が抜けることで開放感もひときわ。石造りの壁をアクセントにした薪ストーブを中心に、家族が集まってくつろぐことができる。リビングから階段を5段上がった寝室は「離れ」のような感覚。さらに上の層に個室が2つあり、各空間のプライバシーが守られる設計になっている。収納や家事動線など、生活のしやすさも兼ね備えた住まいとなった。